ニコラス・フォークス著の『パテックフィリップ正史(原題:Patek Philippe: The Authorized Biography)』は、世界に名高いスイスの時計製作会社の歴史を描いたバイオグラフィの決定版です。パテックフィリップ社の過去から今日に至るオーナー、スタッフ、時計師たちへの独占インタビュー、およびこれまで公開されたことのない同社歴史資料に基づいたこの特別な一冊は、ユニークな歴史を持つ会社へのオマージュといえるでしょう。著名な歴史家であり作家、また編集者でもあるニコラス・フォークスは、創業者アントワーヌ・ノルベール・ド・パテックのポーランドにおける生い立ちまで遡りました。そしてパテックが若い騎兵将校として反乱に加わって敗れ、亡命を余儀なくされた後にジュネーブに居を定め、才能ある時計師ジャン・アドリアン・フィリップと出逢うまでの創成期から、1932年にスターン家によって経営が引き継がれ、4世代以上経った今日、揺るぎない伝説となるまでのパテック フィリップの歴史を描いています。
この公式バイオグラフィに収められた興味深いストーリーのなかには、今回初公開となる、ヴィクトリア女王が夫、アルバート公のために購入したユニークなタイムピースにまつわる逸話も含まれています。加えて、ニコラス・フォークスは、初代のノーチラス・モデルのデザインを担当したスイスの著名なジュエリーデザイナー、故ジェラルド・ジェンタ氏の夫人から話を聞く貴重な機会にも恵まれました。
本書にはまた、アンディ・バーター、リチャード・フォスター、ジョナス・マルゲ、ジェニファー・ニーデルハウゼル・シュラップによって撮り下ろされた写真を含む、600以上の画像が収録されています。
「この卓越した書物により、私たち家族の所有する会社の歴史が蘇ったことを心から嬉しく思います。本書は、初めてパテックフィリップの歴史資料に直接触れることによって執筆され、事実に基づく決定的な著作として完成しました。ニコラス・フォークスは、私たちの今日までの注目すべき道程を、その雰囲気も含め、細部に至るまで完璧に再現しています」
パテックフィリップ名誉会長フィリップ・スターン
ニコラス・フォークスのプロフィール
ニコラス・フォークスがこれまでに手がけた著作は約20冊に上る。最もよく知られるのは、19世紀を扱った歴史3部作『Scandalous Society: Passion and Celebrity in the Nineteenth Century (a biography of Count d’Orsay)』『Dancing Into Battle: A Social History of the Battle of Waterloo』『Gentlemen and Blackguards: Gambling Mania and the Plot to Steal the Derby of 1844』。
「Country Life」誌のコラムニスト、「How To Spend It」誌(フィナンシャルタイムズ刊)、および「Vanity Fair」誌の寄稿編集者、英国「GQ」誌のラグジュアリー部門編集者、「パテックフィリップインターナショナルマガジン」の特別時計顧問、「Vanity Fair On Art」誌の創刊者にして編集者。この他、定期刊行媒体を中心に芸術をテーマに広範な執筆活動を展開。2009年、ノーマン・メイラー・センターの理事に就任。オックスフォード大学ハートフォードカレッジを卒業。幼少時から彼を虜にしてきた、高級時計への情熱をよく理解してくれている、妻とふたりの息子と共にロンドンに在住。
『パテックフィリップ正史』は、世界に知られる出版社Penguin Random Houseの傘下にあるPreface社より刊行されました。